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第10話 狙われたアタッカー
Aパート Bパート 今週のチェック
 
 第一部の最終回。つまり、一話完結で事件を解決していくスタイルはこれが最後になってしまう。

 次回からは日本を牛耳ろうとする海槌一族との戦い、サキの出生の秘密などがお話のメインとなり、ストーリーがほぼ連続して描かれるようになる。個人的には、この10話までの「スケバン刑事」にふさわしい身近な事件を描く設定を終盤まで続けて欲しかった。

 さて、今回のテーマはバレーボールである。

 冒頭、自分の部屋で腹筋や腕立てをしているサキ。
 腹筋はともかく、腕立てはいかにも足を誰かに持ってもらってるようだ。
 ソフトフォーカスで、バックに「白い炎」の緩いインストが流れているので、一見エアロビでもしているようだが、これはスケバン刑事として必要な筋力を鍛えていると言うことだろう。
 最後に大きく体を伸ばすサキ。お尻のラインが悩ましい。
 快い汗をタオルで拭くが、この手前においてあるフルーツはなんなんだろうなぁ。いかにもインテリアと言う感じだ。
 そして、ぎうにうをたっぷり飲む。

 さらに飾り物っぽいレモンを手に取るが、その瞬間、ドアが開くのを見て素早くレモンを投げる。レモンを投げてどうすんだ。
 無論、この部屋に無断で入ってくるのはこのお方しかいない。
 がっちりとレモンを受け止める神。
 サキ「神! 入るときはノックぐらいしてよ〜」
 マンションに勝手に入られることはもう諦めている様子のサキ。
 神「失礼、すぐに着替えろ。新しい任務だ」
 サキ「ちょっと待ってよ、あたしまだ朝の食事もしてないのよ〜」

 ぶつぶつ不平を言うサキ。ただ、考えたら一話、二話の頃は、神に対してかなり刺々しい態度だったが、いつのまにかすっかり馴れ合い風になってしまったな。

 ここで早くもアイキャッチ。
 そして間髪を入れずにサブタイトルが表示される。

 鷹の羽学園の体育館。

 バレーボールの練習が行われている。
 熱血指導をしているのが、大木監督で、演じるのは名優・辻萬長。
 熱血指導されているのが、前屈みになると胸の谷間がちょっと見える水島直子、演じるのは茂野幸子である。
 コート脇で、PTA役員(?)と一緒に座ってその様子を満足そうに見ているのが、バレーボール部の後援会長で金持ちの黒田で、演じているのは早川雄三。
 と、そこへやってくるのが制服姿のサキ。耳にイヤホンをあて、暗闇指令からの命令を聞いている。
 今回も、録音テープではなく、暗闇指令がリアルタイムでサキに話しかけている。胸ポケットに入れたレシーバーがわざわざクローズアップされる。

 暗闇指令「サキ、今回のお前の任務は、鷹の羽学園のバレーボール部に巣食う、悪質なダニを退治することだ。キャプテンの水島直子は超高校級のエースアタッカーとして全日本チームにも選抜され、ソウルオリンピックの星と期待されている金の卵だ。水島直子を獲得することに血眼になっている企業は既に10社を超えている。各企業が正式な手続きを踏んで彼女を勧誘するなら何ら問題はない。だがその実態は」

 ここで、
 裏取引のイメージ映像が流れる。

 「……サキ、お前には信じられないだろうが、裏金として億を越える汚い金が乱れ飛んでいると言う黒い噂がある。サキ、何者かが各企業を背後から操り、水島直子を食い物にして私腹を肥やしている。そんな悪党は叩きのめせ!」

 もっとも、リアルタイムと言っても、今回は一方的に話すだけなので、テープで十分だったろう。

 それと、単なる噂を元にして、こういうややこしい事件に女子高生を突っ込ませるのはかなり無謀である。
 だいたい、その悪党が具体的に何をしているのか、いまひとつクリアでない。各企業に、契約金を競わせたところで「彼」には一銭も入ってこないだろう。と、すれば、彼女を獲得したチームからリベートを受け取るくらいか。ただ、暗闇指令の言では、この段階で「肥やしている」ことになっていて、これはいささかおかしい。この場合、水島直子個人のことではなく、有望なバレーボール選手全般を指しているのならまだ分かるのだが。

 また、確かに協定などに違反してるかもしれないが、わざわざ特命刑事が乗り出すほど、悪質な犯罪ではないように思える。その辺が今回のシナリオの欠点だ。

 話を戻して、
 大木「立てーっ! 立たんかっ!」
 厳しい指導に倒れ込む水島に、熱血監督の声が飛ぶ。
 それに応え、水島も「監督ぅ、お願いします!」と再び立ち上がってボールに喰らいついていくのだった。

 練習の様子が映し出されるが、
 沼「サキ、お前、バレー部に入らんか?」
 次のカットではいきなり沼先生がサキの横に立って話しかけている。
 これはどう考えても編集ミスだ。

 それにしてもなんちゅう柄のネクタイだ。

 沼「お前がその気なら大木監督に頼んでやってもいいんだぞ」
 サキ「あっ、ありがとうございます。でもあたしにはバレーボールの才能ありませんから」
 如才なく沼先生の誘いを断るサキ。
 沼「バカモン! 才能より努力だ!」
 サキの言葉に怒声を発する沼。思わずサキが身をすくませるほどのでかい声であった。

 水島の努力を讃える沼に、サキが尋ねる。
 サキ「大木監督は、高校バレーボール界じゃ有名なんですってね」
 沼「当たり前だ。一年前に事故さえ起こさなかったら……」
 サキ「事故? どんな事故を起こしたんですか」
 沼が口を滑らせのを聞き逃さないサキ。
 しかし、沼は続けて何と言おうとしたのだろう。「事故を起こさなかったら、日本代表チームの監督にさえ選ばれていた」と言うようなことだろうか。
 沼「いや、それがだな、大木……」
 ぺらぺら喋りそうになる沼だが、急に気付いたように咳払いをして、サキの周りを歩きながら
 「そんなことよりお前はパレーボール部に入って……」
 沼「そのひん曲がった根性を真っ直ぐにしろ! だいたいお前と言うやつはだな……」
 再び始まる説教にウンザリした様子のサキ。
 最後にまた耳元で、「努力をするということが足らんのだよ! 努力をするということが! フン!」
 と、サキの顔が歪むほどでかい声を張り上げるのだった。
 沼「人間努力をするということを忘れたらだな……」
 なおもくどくどと説教する沼に、サキは白けきった顔になる。と、ちょうどそこへ、
 高木先生(児島美ゆき)が体育館に飛び込んできて、沼と鉢合わせする。

 高木「先生!」
 沼「高木先生! いや、失礼」
 女性に免疫のない沼は、慌てふためいてその場を離れる。
 動悸を抑えるように胸に手をやる高木先生。児島美ゆきはやっぱり可愛いね。老けちゃったけど。
 彼女はサキを探していたようで、「ちょっと教室にいらっしゃい」と彼女の手を取って連れ出す。

 以上のような、沼先生たちとサキとのユーモラスなやりとりは、ほぼ今回で見納めとなってしまう。最初に書いたように、11話以降はハードなストーリーが連続する上、沼は殺人の濡れ衣を着せられたり学園から追放されたりするし、高木先生にいたっては早々に物語から姿を消してしまうからだ。
 サキたちがいなくなった後、漸く練習が終わり、部員たちが監督やコーチ、見学の後援会の人たちに礼をする。
 また、コーチらしい男性が、果物の入った箱を抱えて、後援会長・黒田さんからの差し入れなので部室で食べなさいとねぎらう。
 ところで、これって何だろう? グレープフルーツかな?
 一方、サキは教室でひとり高木先生から叱られていた。
 高木「60点ですよ、60点! こんなことで一流大学に合格できると思ってるの?」
 金切り声を上げる高木先生だが、サキは大学に行くだけが人生じゃないとうそぶき、
 カバンを抱いて、
 サキ「そうだなぁ〜お嫁さんでもなろうかなっ」と可愛いらしいことを言う。
 高木「ま、なんですってえ、あたくしの売れ口さえまだ決まってないと言うのに、元スケバンのあなたに先にお嫁に行かれてたまるもんですか!」
 変なところに噛み付く高木先生。
 それにしても児島さん、達者なコメディエンヌとして11話以降も引き続き活躍して欲しかったと言わざるを得ない。
 解放されたサキがひとりで下校していると、美也子たちがやってきて、
 美也子「サキ、ヒステリー婆さんにこってり絞られたんだって? ざまーねーやー」
 登美子「遊ぶためには適当に勉強もやっとかないとさ」

 調子に乗った美也子たちに好き勝手悪口を言われるが、美也子の「根性がない」と言う言葉に、
 サキ「ンだとぉ〜、もう一遍言ってみな!」
 仕事以外では珍しくスケバンらしいタンカを切るのだった。
 美也子「何度でもいってやるよ、牙をなくした元スケバンなんて、飼い犬も一緒さあ」
 若干怯みながら、口だけは達者な美也子さん。

 サキはなおも「あたしが牙をなくしたってぇ〜」と、一戦も辞さない態度で迫る。

 と、少し後ろを歩いていた小野寺丈と立原麻衣が慌てて止めに入る。
 タロウ「暴力はよくないよ、今世界中で核兵器をなくして平和について考えようとしてるんじゃないか」
 と、訳の分からないことを言い出す。さすが石森章太郎の息子である。
 当然、美也子の手下に「何、頓珍漢なことを言ってるんだよ」と退けられる。
 が、続いてこの中では一番スケバンっぽい立原麻衣が「美也子さん、美人で聡明なあなたが喧嘩するなんておかしいわ。その上あなたは番長なんだし、みんなの模範にならなくっちゃあ!」と、搦め手から美也子を宥めるのが面白い展開。

 彼女の台詞から、本来「番長」と言うのは不良の親玉ではなく、学校内のリーダーのような存在だと考えられていたことが分かる。……まあ、彼女もこの場の方便でそう言っただけかも知れないが。

 単純な美也子はあっさり機嫌を直し、「サキ、せいぜい頑張りな」と捨て台詞を残してさっさと行ってしまう。
 ただ、彼らが離れると、立原麻衣もすぐに険しい表情になるので、内心、美也子たちを快く思っていないのは明らかだ。まあ、当たり前だけど。
 この立原麻衣さんにしても、二部が始まってほどなく(殺されて)退場してしまうので、その大人っぽい貴重な魅力を活かせる機会がほとんどなかったのが惜しい。

 場面変わって、
 清水直子と、何故か三平が一緒に公園の池の前にいる。
 と、彼女の目の前に石が投げられて、小さな飛沫が上がる。
 画面左手にある石橋の上からサキが投げたものだった。
 サキは水島直子に初対面の挨拶をする。
 彼女、学年は1つ上だが、三平の幼馴染だと言う。
 サキ「あんな風に一心不乱にボールにぶつかっていくなんて、すごいなって思った……とっても羨ましかったわ」
 飛び切りの笑顔で、水島直子を誉めるサキ。
 三平も負けじと飛び切りの笑顔を見せる。
 三平「直ちゃん今燃えてんだ、憧れの東南紡績のチームには入れそうなんだって!」
 水島直子も負けてない。
 水島「そうなの、あたしは小さい頃、ただ体が大きなだけの子で……」
 大きいのか小さいのかはっきりしろ!
 「みんなに木偶の坊って馬鹿にされたわ。でもテレビで東南紡績の試合を見て、バレーボールに憧れてがむしゃらに練習してきたわ……今やっとあたしの夢がかなえられるところまで、来たの!」

 三平「東南紡績で頑張って、その次は全日本で、ソウル五輪だよ!」
 激励する三平。
 水島は「子供の頃の夢だったオリンピックに出られたら最高!」と応じているのだが、とすれば、この後、東南紡績に入ることに拘るあまり、選手生命すら捨てようとした行為がいささか納得しにくいものになる……。

 サキも水島を真正面から激励し、水島もそれに真正面から応じる。
 しかし、ふたりは初対面なんだけどね。ま、直ちゃんは、誰とでもすぐ仲良くなれる女の子なんだろう。
 そこへ、監督の大木が自転車でやってきて「そんなところでなにやってんだ」と言い、「家まで走るぞ」とロードワークを始める。

 しかし、ほんと、「なにやって」たんだろう? ま、三平と会って話していただけか。
 走り去る二人を見送って、
 三平「サキ、大木監督は中学時代から直ちゃんに目をかけていて、鷹の羽に引っ張ってきた恩師なんだ。直ちゃんのたった一人の味方だよ
 この三平の台詞の最後、「たった一人の味方」と言う表現、どう考えてもおかしい。彼女はバレー界の至宝として周囲から期待されており、その明るい人柄を見ても、「味方」は腐るほどいる筈だと思うのだが……。三平自身だってそうだろう。「理解者」「指導者」だったら分かるんだけどね。

 あるいは彼女の東南紡績に入りたいと言う希望に関して、大木監督だけが賛成していると言うことか?


 サキの心の声「水島さんはほんとのスポーツウーマンだわ。彼女を食い物にする奴は、許せない!」
 なお、背後でボートに乗ってる人が、ガンガンこっちを見てる。

 しかし、「食い物にする」と言うのも結局表現の問題であって、(仮に)東南紡績が彼女を獲得し、いわば広告塔として利用した場合だって、考え方によっては「食い物」にしていると言えなくないか?
 さっきも書いたように、今回のシナリオはその辺が今ひとつピンと来ないのが難点である。
 直子は黙々と走っていたが、突然立ち止まり、両親が「ある人」に彼女の就職のことは任せてあると言い、しかも「ある人」から既に金を受け取っているらしく、希望する東南紡績に入れるのかと不安を漏らす。大木監督は「心配するな」と言うものの、何故かカゴに入れてた彼女のバッグを返し、「一人で帰れ」と言って、さっさと自転車で行ってしまう。

 つまり、その「ある人」と言うのが、今回の黒幕なのだろう。


 黒田のでかい屋敷の前に車を停め、庭先で孫と遊んでいる黒田を見ている神と、助手席のサキ。
 昔からバレーボール好きで、選手にご馳走するのが楽しみと言う黒田はシロではないかと言うサキ。
 神「サキ」
 サキ「分かってます。結論を急ぐな、でしょ」
 神「次は監督の大木を当たれ」
 サキ「大木監督を?」
 神の言葉に驚くサキ。



Aパート Bパート 今週のチェック
 
 病院で、妻らしい女性につきっきりで、歩行訓練をサポートしている大木監督。
 陰から見ていたサキは思いきって彼らに話しかける。
 大木は、一年前の車の事故で、妻に重傷を負わせてしまったと割とあっさり打ち明ける。
 と、館内放送で「事務局へお越しください」と、大木監督に呼び出しがかかる。
 しかし次のシーンでは、電話で誰かと話している。
 大木は今月中にどうしても200万円が要るんだと、相手に訴えている様子。妻の治療費であろう。
 大木「水島の就職と私の問題は切り離して考えてください」
 物陰から盗み聞きしているサキにもはっきり届く声で話している。
 「……今日契約? いや、ちょっと待ってくだ……」
 一方的に切られてしまう。

 その後、その話し相手に直接交渉するためだろう、とあるホテルのような建物へ入っていく大木。エレベーターに乗ったのを見て、サキは非常階段で追いかける。
 割とどたどたした感じで階段を登るサキ。どう考えても追いつかないと思うが、
 何故か、エレベーターとほぼ同じタイミングで到着するマジック。
 大木はある部屋に入って行く。さすがにその中まではついていけないので、どうしようかと焦るサキ。
 さて、大木の入った部屋には、やはり、黒田がいて、札束の入ったトランクなどが見える。

 男「この念書は水島直子がロイヤル紡績に入社すると約束したものです。これで、決定ですな」
 一緒にいる男性は、ロイヤル紡績の関係者だろうか。

 それにしても紡績会社ばっかりだ。
 サキはその頃、屋上へ出て、支柱にロープを結び、しかもきっちり着替えて、そこからロープを垂らし、それにぶらさがって彼らのいる部屋の窓まで降りて、会話を盗み聞きしようと言う、遠大な計画を実行に移していた。
 さて室内では、二人の男性が退室した後、黒田が説明をしていた。
 つまり、ロイヤル紡績に無理矢理水島を就職させ、契約金一億円を獲得、しかし、水島サイドには奨学金として500万円を渡し、残りは仲介料として彼が懐にすると言う段取りらしい……。

 しかし、いくらなんでも横取りし過ぎだろうし、そもそも大金持ちでバレーボールを愛していると言う黒田が、あえてこんなことをするのも、解せないのだよ。まあ、見かけは金持ちでも、意外と金に困っていたのかもしれないが。
 それと、念書にははっきり一億円と書いてある。これは、水島の両親がロイヤル紡績に対して出したものだろうから、両親は一億円と言う額を認知しているはずで、そんな彼らが500万で納得するだろうか?

 また、その契約金一億円を、ここに置きっぱなしにして立ち去るのも無用心であろう。一億やで、一億!
 そう言う核心に触れる会話が行われているのに、まだ降下中のサキさん。早くしないと間に合いませんよ!
 なんとか部屋の窓まで降りてきたサキ。ここで窓がロックされていたら努力もパーなのだが、何故か窓が開いている。

 黒田「東南紡績が提示した金は5000万、ロイヤル紡績は一億だ」
 大木は土下座して、水島は東南紡績へ入れてやって欲しいと嘆願する。だが、黒田は一年前の自動車事故の際、新聞沙汰にならないよう揉み消してやった恩を忘れたのかと取り合わない。
 うーん、では、なんで沼先生は事故のことを知っていたのか?

 黒田は一億の中から200万ほど放り出し、奥さんの治療費に要るだろうと言い、またロイヤル紡績は大木を監督として迎えてもいいと言っていると告げる。

 大木は苦悩しながら、現実問題には勝てず、札束を握る。
 怒りに燃えるサキだが、その弾みで、足を滑らせてしまう。
 しかも黒田に気付かれてしまう。
 この対面は、「スケバン刑事」中でも一、二を争う間抜けなシーンとなっている。

 黒田「何だ貴様は、こんなところで何をしとるか!」
 サキ「あんたのきったない正体見届けに来たのさ!」

 恥ずかしさをこらえて、精一杯カッコをつけるサキ。しかし、こういう状況では何を言っても無意味であろう。
 黒田「なにぃ、この小娘!」
 黒田は、手にした杖でサキの体を突付いたり叩いたりする。
 サキはロープを腰に巻いて持ってるだけなので、手を離したら落ちてしまうのである。

 サキは、こんなことで死んだら末代までの恥だと、必死で耐える。
 黒田の方も聞かれてはまずいことを聞かれているので必死の形相でサキを落とそうとする。
 で、遂に手を離し、落下してしまうサキ。これで墜落死していたら死んでも死に切れないね。
 黒田は彼女が落ちたものだと窓を閉めてしまうが、普通はちゃんと落ちたか見て確かめるよね。

 サキは無論、死んではおらず、
 ヨーヨーを手摺に引っ掛けて、
 地面すれすれにぶら下がっていた。

 そんなことが可能かはともかく、ギリギリでヨーヨーを投げるカットが欲しかった。
 サキ「こんなことでくたばってたまるか」
 と、実感を込めて言い、チェーンを切って狭いスペースへ着地する。無論、男性スタントがやっているのだが。
 切り返せば、斉藤由貴にスイッチしている。
 右手を広げて、
 落ちてきたヨーヨー本体をキャッチする。これはなかなかカッコイイ。


 さて、再び鷹の羽の体育館。水島はひとりで練習をしていた。

 そこへ黒田を伴って大木がやってくる。
 水島「監督……
 大木「水島、お前の入社する会社が決定した」

 このカット、水島がパンツ履いてないように見えて、ちょっとエッチですね(黙れハゲ)。
 大木「ローヤル紡績だ」
 表記は「ロイヤル」だと思うが、発音は「ローヤル」に近い。どっちでもいいんだけど。
 水島「監督、東南紡績じゃないんですか?」
 大木「ローヤル紡績はな、お前が入社してくれれば、俺に監督をやって欲しいといってきてるんだ。また一緒に出来るじゃないか」

 黒田もあれこれ言うが、彼女は聞く耳持たない。
 考えたら、この頃は、まだプロリーグがなくて、バレーボール選手といってもあくまで社員として入り、給料貰うだけだったのかな。その辺についてはよく知らないのだが……。
 大木「水島聞いてくれ、お前を育てたのはこの俺だ。俺の言うとおりにすれば間違いない。お前のご両親ももう諒解なさってるんだよ!」

 完全に黒田に屈服してしまった大木さん。ドラマ的には土壇場で、黒田を裏切って欲しかったが。

 水島は激昂し、「あたしは、あたしの意思を無視されるのが嫌いなんですぅ!」と叫ぶが、太字部分の発音がちょっとわかりづらい。
 水島の、大人の事情を分かってくれない駄々っ子ぶりに、大木も遂に切れる。
 大木「お前は俺の言うことが聞けんのかーっ!」
 信頼していた監督にぶっ飛ばされる水島。

 それにしてもなんで東南紡績に拘ったのか、理由付けが脆弱なのもシナリオの欠点である。憧れの選手がいるとか、そう言う一言でもあればね。
 絶望に沈む水島は、ふと、テーブルに置いてあるハサミを見る。応援団のボンボンを切るために置いてあったものだろう。
  
 咄嗟にそれに飛びつき、彼女はそれを自分の腕に刺してしまう。
 驚く大木と黒田だが、ちょうどそこへサキが入ってくる。
 サキ「水島さん!」
 何故か、大木も黒田もそのまま突っ立っている。サキが駆け寄り、ハサミを抜く。
 サキ「なにをするのぉっ?」
 水島(泣きながら)「あたしはもうバレーボールなんかやりたくない!」
 水島「あたしのこの腕が、この腕が、みんなの心を醜くしてしまうの〜」

 割と自意識過剰の水島さんでした。
 水島「お父さんやお母さんや、監督の心まで醜く変えてしまうなんて、あたしには耐えられない〜」
 サキ「何言ってんのよ、バレーボールはあなたの青春でしょう? 燃え尽きるまでバレーに打ち込むんだって、あたしに約束した筈よ!」
 と、おっしゃるが、それは約束と言うより単なる宣言では? しかもお互い、ほぼ初対面だしさ。
 大木も水島に駆け寄り、「お前がそんなに思い詰めているとは知らなかった。許してくれ!」
 サキ「バカヤロウ! 今更なに言ってんだよ! いくら弱みがあるとは言え、自分の教え子を食い物にする監督がどこにいるんだよぉ!」
 ここではサキ、完全にスケバン口調になっている。
 「済まなかった!」と、どさくさ紛れに水島に抱き付く大木を、サキが「いいから、早く病院へつれていきなよ!」と怒鳴る。
 大木は水島を立たせて、退場する。

 そして、
 ギロッと言う擬音が聞こえてきそうなほどはっきりと、サキが横目で睨む相手は、
 「ボク、ちーらないっと」
 で、こともあろうにそのまま帰ろうとするので、サキが「待ちな」と呼びかける。
 以下はいつものお仕置きタイム。

 逃げようとする黒田をヨーヨーで威嚇する。
 黒田「貴様、何者なんだ?」
 サキ「2年B組麻宮サキ、またの名は、スケバン刑事!」
 そして、パカッと蓋を外し、「桜の代紋」を見せる。
 サキ「スケバンまで張ったこの麻宮サキが、何の因果かマッポの手先」

 今回も、「笑いたければ笑うがいいさ」のフレーズはない。たぶん、黒谷そう言ったら、さっきの情けない宙吊りシーンを思い出されてほんとに笑われるのではないかと警戒したのだろう。
 サキ「だがな、てめえみてえに善人ヅラして少女を食い物にする小悪党は、」
 サキ「許せねえんだ!」
 再びヨーヨーを投げ、黒田の持つ杖を叩き落す。
 さらに、
 黒田のそばの跳び箱にヨーヨーを当て、その勢いで一番上の段を吹っ飛ばす。これも威嚇のためで、特に意味はなかったようである。
 左側の跳び箱にもたれるが、サキはそれにもヨーヨーを当てて一番上のパーツを飛ばす。
  
 サキ「バレーボールに少女の時から夢をかけていた水島さんが、自分の肩を刺してまでバレーボールを捨てようとしたんだ……その痛みがどんなものか」
 「思い知れ!」
 その言葉どおり、黒田の右肩にヨーヨーをぶつける。
 なにしろお年寄りなので、その一撃で尻餅をつく黒田さん。それでもまだ杖を振って抵抗しようとする。
  
 最後は当然、あのポーズからの投擲。
  
 別の角度からもう一度。
 いつものように手錠のように手首に巻きつくチェーン。
  
 そして今回はその後、普通にヨーヨーを手元に戻さず、体を反転させて、
 黒田の体を持ち上げるようなことをする。ただ、実際に空を飛んだのかどうかは不明。
  
 これは、「必殺仕事人」の三味線の勇次を意識しての演出かな。
 で、いつものように綺麗に掌に落ちてくるヨーヨー本体。
 あ、こういうことか。上の手摺にチェーンの端を引っ掛け、それで彼を吊っていると……うーん、無理じゃないか?

 チェーンは下に落ちたままだしなぁ……あるいは、彼の持っていた杖を上部のでっぱりに引っ掛けてるのか?

 で、何となく事件は解決し、
 病院の前の庭で人待ち顔のサキの鼻先に、白い花が差し出され、笑顔を見せるサキ。
 無論そんなことをするのは三平である。
 玄関に水島の姿が見えたので、三平は「直ちゃーん!」と呼んで駆け寄る。サキも続く。
 水島「三平くん!」
 三平「どうだった?」
 水島「うん、秋の全国大会までには完全に治るって」
 サキ「良かったわねえ〜」
 水島「ありがとう!」

 と、最後はアフレコ感溢れる画面で、かなり急ぎ足で「つづく」のだった。

 それはいいが、大木監督はどうなったのか、気になるなぁ。
Aパート Bパート 今週のチェック
 
週の恭一郎チェック
・今回も影が薄い。冒頭、サキの部屋に無断で入ってくるのが目立つくらい。今回の事件そのものにあまり興味がなかったのだろう。
今週の三平チェック
・水島の幼馴染と言う設定だが、特に重要な役割は担っていない。
今週の暗闇指令チェック
・今回も、テープではなくリアルタイムでサキに話しかけていたようだ。
今週の突っ込みどころ
・大資産家の筈の黒田が、詐欺師まがいのことをしてまで契約金を横領しようとした理由が分からない。また、水島がそこまで東南紡績に拘る理由も不分明。東南紡績だって、ロイヤル紡績と張り合って5000万と言う裏金を提示していたのだから、どっちでも良かったんじゃないの?
 
今週のまとめ
・スポーツを題材にしたエピソード。しかし事件の構図が不明瞭で、いまひとつ燃えない。
 ゲストヒロインの茂野幸子は健康的な肢体がなかなか魅力的だ。

・沼先生や、美也子たちレギュラーにそれぞれ見せ場が用意されているのも嬉しい。
・一方で、最後のアクションはかなり手抜きである。相手が年寄りなので、しょうがないか。

・今週の評価 ★★★☆☆(3/5)